先日日本郵便が一般職の手当てを軒並み削減していくことがニュースに出ていました。
実は私も昔郵政に勤めていた経緯があるのですが、これはいろいろな意味で大変なことになりそうです。
もともと正社員と非正規(郵便局では一般に契約社員)が居るわけですが、外回りは全く同じ
仕事をしていても給料の額が全く異なりいろいろな手当てが貰えないなど問題になっています。
数年前に、非正規の人たちが裁判所に訴え最近非正規社員の実質的全面勝訴となりました。
つまりは、同一労働同一賃金の流れから非正規にも正社員と同じように手当てを渡せ。
となったわけです。
基本的に郵政は大赤字の会社で赤字が出ると経営者が責任を追わずそのしわ寄せが社員に掛かる
と言うなんとも理不尽な会社でして、ボーナスの大幅カットなどが断行されました。
要は全く金がないのです。
と成ると非正規社員のほうが多い会社にとって手当ての負担は大問題で結局非正規社員を減らすか、正社員の給料を削減するかの2とおりになります。
また、数年前から非正規社員の社員登用というシステムを活発化させており一般職と言う形で社員にしています。簡単に言うと、正規社員でもノンャリで総合職と一般職があり名目的に転勤のある人と無い人と言うのがあります。
ただ、一緒に仕事をしてみると仕事の内容は全く同じであり、その転勤ありの人でも県をまたぐような移動は全くありません。つまり、実際には転勤の有り無しも機能していないことになります。
しかし、その正社員の中でも転勤の有りないし格段に基本給が異なるなど問題があります。
其処に来て今回、一般職だけ手当てを減らすという強行手段に出たわけです。
非正規から一般職登用された人、はたまた新卒で一般職に入った人には寝耳に水で、給料が突然
減らされるわけです。非正規にとってはいいのですが、正社員一般職にとっては地獄です。
これだと、何のために会社に正規で入ったのかが判らなくなり今後生活は苦しくなります。
結論から言えば、総合職採用は減らされる傾向なので一般職を雇いたいが結果的に一般職になる人が居なくなる。と言うことになります。また非正規で5年勤務していると無期雇用になりますので、非正規のまま定年まで働けることになりましたので、わざわざ一般職登用になる意味が殆どなくなる気がします。
郵便局の仕事は人海戦術です。人が居ないとどうにも成らない業種でありAIが発達しようが物を渡すのは人間です。まだ会社に居る同僚達は今後どうするのだろうか?と心配しています。
こうなると世の中は正規社員よりも非正規社員のほうが給与が上がるという次代が来るかもしれません。つまり、スポットでいろいろな所に働きにいける多様性が求められるのかもしれませんね。実際、医療機関にも勤めていた経験ら言うのもなんですが、病院の医者の給料は専属医よりもスポットの研修医等の医師のほうが時間給が高いことが多々あります。
医者の世界では病院の専属医になるよりも月曜日はA病院、火曜日はB病院、水曜日はC病院と言う風に仕事するほうが年収ははるかに高くなる。と言うことは多々あります。
世の中、正規だからと言って非正規よりも待遇が良くなるということはなくなるのかもしれません。いや、むしろその方が世界的には自然な流れであり、日本の就業システム自体が問題なだけですが。。。非正規のほうが年休だの何だの主張してちゃんと休むことも可能です。実力さえあれば、スポットでまた次の場所が見つかるでしょう。
人不足は年々深刻化していくわけですから日々の鍛錬を怠らないようにすれば道は開けると思います。