では、今回は4点セットの最終資格、3種冷凍機械についてお話したいと思います。
一般的には高圧ガス、大型業務用クーラーの運転管理に必要な資格と言っていいでしょう。
実務的に見て使えるのか?というと少々微妙なところで、私のいた製造工場では殆どが
部屋ごとに小型のクーラーを取り付けていたため資格自体は必要ではありませでした。
しかし、この資格はいわゆるエアコンの原理と構造を学ぶことができるため大なり小なり
基本原理は同じは訳です。
したがって、知識として十分今後も必要ではないかと思います。
もちろん、大型クーラー等の設備があるところであれば資格者の存在が必要になります。
受験の前の前提知識
まず、この資格は大型クーラー設備の維持管理のために必要な資格であることは前述しました。
資格は1種、2種、3種とあり数が少なくなるにつれて扱える規模が大きくなります。
一番簡単なのが3種ということになります。
しかし、この資格、2種と3種のレベルがあまり変わらないため人によってはいきなり2種を
受けたほうが効率的であるという人も多々いらっしゃいますし、私も実際そうだと思います。
さらに面白いのが、講習会なるものが存在していてその講習を終了すると科目免除が与えられるというなんとも不思議な試験なのです。悪い言い方をすると「お金で下駄を履かせてもらう」
という感じですね。しかも、その講習代というのが結構いい値段なのです。
その時点で、早期4点セットコンプリートと余計なお金は使わないという私個人の方針から
講習会の受講は却下し、一発勝負での受験を選択しました。
したがってもし、講習に行って免除を受けて資格を取得したいというのであれば、3種ではなく、2種の講習を受けて2種を受験されたほうが費用対コスト的に良いと思います。
一発受験の難易度
数年前までは試験レベルはとても低く1.2週間の勉強で合格された方が多数いらっしゃたそうです。ですが、私が受験した28年度は結果として合格率は25%前後でしたが、その前年は15%前後という低さで、3種が難化傾向した始まりの年だったのです。
試験は年一回のみの試験で、しかも問題は難問化している。さてどうするか?
最初に思ったのは1.2週間の勉強で合格できるような試験ではなくなったことがわかります。
また、過去問をやったところで知識量として合格レベルに達するのか?
と言う疑問が出ました。
しかし、結論から言うと、とにかく基礎的なことから始める以外には道はなく、さらに私の場合、そもそも試験日までに1ヶ月半ほどしか時間がなかったのです。
そこで、受験準備期間を1ヶ月と割り切りテキストベースでの勉強を始めました。
ちなみに使用した教材は
「初めての第3種冷凍機械責任者受験テキスト」
のみです。
しかもこれもボイラーに続いて中古です。
『え、過去問題集は買ってないのですか?」
と、思われるかもしれませんが、
「はい。買ってません。」
個人的な戦略として、問題が難問化傾向であるなら既存の過去問の意味はあまり
ないと考えました。また、基本的な部分は必ず出るはずでありそれは落とせません。
このテキストのいいところはテキスト内に練習問題が付いているので、その練習問題
たる基礎問題を確実に理解することを念頭にしたほうがいいと思いました。
そして、時間が有ったらネット上に落ちている過去問をやるのです。
過去3年分を2回ほどやりました。と言うか、時間かなくてそのくらいしかできなかった。
と言うのが正直なところです。わざわざ本を買うまでもありませんでした。
最後の最後は2種の問題も1年分だけ一度目を通しました。
また、より実践対策を考えるなら2種の過去問を解いて行った方が確実ですし、もし
そんなことをするのであれば、初めから2種を受けたほうが効率がいいと感じます。
そもそも3種を受けるのであし、目標合格点は法令12/20 保安9/15の60点合格なのですから
必要最低限の低燃費合格なのです。
あれもこれもと取り入れて消化不良を起こしても不効率です。
しかし、
試験前2週間前になり、動揺が起こります。
ネット上の過去問をやっても点数が思ったよりも伸びないのです。
焦りました。
「勉強方法を間違えたのか?これはまずい。落ちそうだ。」
一番の問題点は、先ほどご紹介したテキストではまだ良く理解できていない部分が
たくさんあったのです。
「これはいったいどういうことなんだろう?」
ネットで検索し、最終的に出会ったのがとあるサイトです。
Echoland-plusさんと言う方のページなのですが、ここのサイトの資料が実に良くできて
いました。このサイトで、テキストだけで判らない部分を補足していきました。
そして試験当日
法令12/20
保安10/15
なんとかほぼギリギリで合格することができました。
ある意味奇跡的と言っていいです。
正直、結果が出るまでヒヤヒヤものでしたが、要は受かってしまえばいいのです。
合格までの総括
試験は難化傾向、試験の準備期間は2.3ヶ月と余裕を持って。
難化に有る程度対応したテキストが必要、ないしは現存テキスト+アルファー情報が必要。
確実を目指すならあえて2種から講習を受けて、免除を使って2種に受かるのも手である。